偽善者の典型

原島という男の分析

(56・11・15付)

 品性下劣な者は、その角度からしか物事を見られない。「カニはその甲羅に似せて穴を掘る」という。原島という男はその典型的な存在だ。彼が虚言を弄(ろう)する作り話は、すべて彼の卑しい品性の投影でしかない。彼の行動の数々から、その二面的な異常性を、いくつか紹介してみよう。

 都内のある会社社長の証言。

 「五十二年春のこと、彼が私の店にきた。酔眼で女性客に抱きついたりして困った。そればかりか店にある三百万円もする高級品に目をつけ“よし、これを買ってあげよう。福運をつけてあげる。三十万円にまけとけ。手金で一万五千、あとは五千円の月賦払いで”と勝手に支払方法まで決められてしまった。今、考えても腹が立つ」

 同じく、ある会社社長の言。

 「銀座のクラブに連れていけ、とたびたび強要された。幹部には黙っておけ、と念を押すことも忘れなかった。格式ある店なのに恥ずかしい思いだった」

 また彼と多少交際のあったある医師は「次は私が会長になるのだからと宣伝するので、馬鹿げた子供みたいなことをいうと思ったが、みすぼらしい彼の洋服を見て、二度も洋服を買ってあげた。また電話をかけてねだるので、銀座でお酒や天ぷらをごちそうしてあげたこともあったが、今考えても後味の悪い思いが残っている」と。

 昨年、内藤国夫が雑誌「現代」並びに週刊誌に根も葉もないスキャンダルを書いた。そのあと原島嵩は、兄に「あんなことをしてしまって。土下座して先生に謝れば許してもらえるだろうか」といっている。彼の偽りの証言は、その延長上の撹乱(かくらん)なのだ。それは本人が一番よく知っていることである。

 資料室から盗み出したメモを返した方がよいとある幹部がさとした時も「多摩川の河原で全部燃やした」と平然とうそぶいていた。

 一昨年秋、名誉会長の前で「先生は立派な方です。先生の大恩は、決して忘れません」といいながら、まもなく踵(きびす)を返したように反逆の言動を繰り返している。酒に溺れ、女性に軽蔑され、仲間からバカにされていた彼を、守りに守ったのは名誉会長だった。その名誉会長に怨嫉し、自らの非を名誉会長におおいかぶせようとしたのである。

 つねに自らの非をかくし、良き人々を陥れようとするエゴのかたまり。金にさえなれば何でもやる。また、つねに自分が一番偉いという所にいれば機嫌がよい原島。こうした彼の言動は、ただあきれるばかりで、悲哀さえ感じられる。我らは、こうした輩は相手にせず広布に堂々と邁進したい。

 

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