スリカエの天才

哀れな原島の奇行

(56・11・29付)

 私(本社記者)は驚いた。日達上人を信奉するがごとく見せかけ、その実は、猊下の御遷化のときに大酒を飲んで目をまっかにし「誰があんな葬儀に行くものか」と。現猊下の御登座の砌(みぎり)、猊下の悪口を名誉会長が言ったと陰謀を企て騒ぎたてた。現猊下は教学もなければ、まるで子供みたいだと言いふらしたこと――すべて原島ではないか。本社記者は皆、知っている。

 十五日の裁判にトコトコと入ってきた彼は、あろうことか“教学批判”。まがりなりにも彼は、教学部長ではなかったか。それが、今までの教学が全部まちがっていたかのように、妄想こうじて正義ぶった“ざんげ”の繰り返し。あたかも学会に誤りがあるかのごとく、自作自演する、彼一流のスリ替え。でなければ彼に皆ついていくはずではないか。

 武道館での本部総会で、飲みすぎて卒倒事件を起こしたさい、余りにも寛大な名誉会長に守られて、事無きを得たのに、名誉会長のことで心配したからであるとは、何と卑怯(ひきょう)卑劣極まりない人間か。この事件は何百人の人が知っている事実である。

 彼の証言についての矛盾点は一切の記録が明確に残っている。ここでは詳しく反論しないが、まったく事実の根拠のない、週刊誌向けの証言であることだけは、明確に言っておきたい。

 傍聴していたある記者の言。

「それにしても原島というのは、どういう人間なんだ。フスマの間から見るとどうだっただの、あるいは、隣の家の下着の洗濯物がどうだっただの、まるで、自分がノゾキしていたのを公言しているようなものではないか。こんな痴漢まがいの行為を平気でして恥じない男の言うことなど、それだけでいい加減なことが分かる」

 ともかく一事が万事、ある宴会で女性からヒジ鉄をくらったり、夜中に女性の家に行ったり、みだらなことをして信心に疑問をもたせたり、彼の邪心の奇行は数限りがない。それが分かることを恐れて、卑怯(ひきょう)にも全く不正なき潔ぺきな名誉会長の周りを邪推をめぐらしながら、スリ替えようとする魂胆であることは全職員が知っていることだ。その証拠に、多数の人が名誉会長のもとに夜も昼も出入りしているのに、彼一人だけがデタラメな話を作り論じていることで明確ではないか。朝から晩まで二六時中、陥れを内藤と山崎としていること、ご苦労様と言いたい。

 

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