法廷での山崎や正信会

黒いつながり必死に隠す

(56・11・22付)

 十九日、東京・目黒の妙真寺の裁判が東京地裁で行われた。この日、証人に立った荻原昭謙(正信会の一員、すでに宗門より僧籍はく奪)の証言がおもしろい。

 彼らの会長は例の久保川法章だがこの久保川、このところ、邪宗も顔負けするほど大御本尊への疑難をエスカレートさせるばかり。宗門側弁護士から証拠文献を突きつけられ、この点を鋭く問いただされると、一瞬、絶句しながら「まだ読んでいません」とか「その説は個人の見解で、正信会とは関係ありません」とか、知らぬ存ぜぬの逃げの一手。あまりの邪説ぶりに、さすがにあきれ、自分たちの会長をもてあまし気味といった態(てい)がありあり。

 また荻原、前回の法廷では「『継命』とは深くかかわりあいをもち、編集内容にも全面的に責任を負っている」と証言していたのに「継命」の記事内容のひどさに、それでは不都合とみてか、一生懸命に軌道変更。「『継命』は独立した株式会社。記事のすべてには責任はもてない」と責任回避の二枚舌。正信会と「継命」とは無関係といわんばかり。

 さらに「山崎正友とは余り会ったことがない」「正信会は山崎の言に影響をうけたことはない」等々、シャーシャーといってのける厚顔ぶり。あげくのはてに、山崎との関係について正信会の佐々木秀明が「継命」(本年六月十五日号)に書いた記事まで「事実に反する」と否定する始末。しかし、弁護士の追及をうけて、荻原はしぶしぶ山崎と会っていることを認めた。

 これまで正信会は一貫して彼とのつながりを否定してきた。どうして事実を曲げてまで彼との関係をひた隠しにするのか。否定すればするほど山崎と正信会の黒いつながりが、かえって浮き彫りになるだけだ。そして「山崎は悪徳弁護士だ。最初会ったときから、うさんくさい人物だと思っていた」というに及んでは、開いた口がふさがらない。彼らの密着した黒いつながりは今や周知の事実。まさか、社会に露見した山崎が、今になって邪魔になってきたというわけでもあるまいに。それにしても、恐かつで裁かれている山崎の弁護士と、この日の正信会側の弁護士とが、同一人物であるというのも何か象徴的だ。

 “山崎事件”の第十三回公判が十八日、東京地裁で行われた。山崎の犯罪は今さら言うまでもないが、裁判が進むにつれ、その犯行の実態がますますクッキリと。この日は検察側の証人として八尋頼雄弁護士が出廷、山崎による宗門と学会の離間工作、恐かつ材料にした宗門問題等の畏怖事実、学会とシーホースとは何の関係もないこと、などを明らかにする的確な証言。

 山崎の弁護人にしてみれば、何とかシーホースを学会関連企業と認めさせ、その資金援助の一環として三億円の受領を正当化させることが、一つのポイント。しかし、八尋証人への反対尋問でも、なんら反証はできず、シーホースが山崎の個人的な金もうけの企業であったことが一層、明白に。

 “山崎裁判”では、回を重ねるたびに山崎の陰謀が暴かれ、彼の恐かつ犯罪が一段と明確に立証されてきている。

 あるマスコミ関係者は「山崎正友の話は、八〇%ウソである。残りの二〇%が本当かのように思わせる巧妙なもの」と、彼のウソつきを鋭く見破っている。

 刑事被告人である山崎は、すでに弁護士登録も抹消(まっしょう)、弁護士でなくなっている。それにもかかわらず、週刊誌に登場するときは、“弁護士”の肩書きで出てくるのだから、さすがすりかえの名人らしいやり方。

 山崎は、現在、某週刊誌で禄をはんでいるといわれている。山崎にとってみれば、嘘でも何でもいいから、飯のタネになることを書き、自己正当化する以外に術はないのである。

 

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