ＮＳＡの真心ふみにじる

(57･3･11付)

　宗門より擯斥(ひんせき)された正信会の悪僧・古谷得純(東京・江戸川区)が、今月末に渡米するという。ロサンゼルス・妙法寺の元住職であった彼は、日本での“覚醒運動”が日増しに弱体化していくのをなんとか食い止めるため、NSAに食指を動かそうとしているのであろう。

　まことに浅ましい。彼がいかに奸計を巡らしても、NSAのメンバーは、すでに古谷の卑劣な策謀を看破しているし、純真な信仰に励むメンバーは、もはや、そんな手にだまされはしない。

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　この古谷、妙法寺に在勤中は、異文明のアメリカ人社会に広く仏法を弘めゆくNSAの活動に、賛嘆の声をもらしていた。

　｢道なき道を切り開きながら、アメリカ広布に精進している、ウィリアムス理事長とNSAの戦いは、おそらく広宣流布の歴史に残るものであろう｣(｢蓮華｣四十九年九月)と。また｢創価学会の出現なくして、今日の世界広宣流布は有り得なかったことを、私達は忘れてはいけない｣(同)とも。　古谷のこうした感謝の言は、五十一年三月に帰国しても変わらぬものであった。

　ところがその後、正信会に加わるや態度を豹変。僧侶に対して真心からの外護に尽くしてきたNSAに、罵詈雑言をたたきつけ始めたのである。

　檀徒の機関紙｢継命｣(五十五年三月)には｢住職は準禁治産者扱いだった｣とか｢住職に一�kの現金も持たせなかった｣とか｢寺務員の横暴・越権行為は予想以上だった｣とか、事実を一方的に歪曲し、NSAに対して悪意に満ちた暴言をつづっている。

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　自分達の都合で、事実どころか根本の法義さえも平然とねじ曲げてしまうのは、正信会の卑しい性根だが、古谷からの思いもよらぬ中傷にNSAメンバーはどれほど驚き、憤激したことか。

　彼が赴任した当時(昭和四十二年)、NSAはまだ草創期で世帯数も少なく、メンバーの生活も貧しかった。そのなかでメンバーは、誠心誠意を込めて寺院を外護し、また住職に生活で不自由な思いをさせてはいけないと、精一杯の御奉公を尽くしてきたのである。

　｢当時、妙法寺の会計はアメリカ法の定めるところにより、住職の個人会計と寺院会計とに分かれており、住職の生活については月々、生活に十分なる額が保証され、また寺院会計も万全であった｣とはNSAのカトウ副理事長の弁。

　それを｢一�kの現金も云々｣とは、全くとんでもない言いがかりである。

　古谷の偏見に満ちた悪口は、まさにNSAの正法興隆への労苦と真心を土足で踏みにじる悪らつなものである。

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　古谷は最近の｢継命｣で｢正信会の私達が大御本尊や血脈を否定したのなら、私達はとっくに日蓮正宗を出て、新しい宗派を設立していたはず｣との、大見得を切っている。

　何をか言わんや、である。日達上人から日顕上人猊下への血脈相承を否定し、こともあろうに御法主上人を訴えているのは古谷自身ではないか。また｢戒壇の大御本尊と雖も、即久遠元初の自受用報身如来であると断定できない｣――等の大御本尊を否定したのは、古谷らの正信会会長・久保川法章であることは、周知の事実である。

　更に久保川は、御開扉を｢金儲けの種｣と愚弄し、正信会の佐々木秀明は｢戒壇の大御本尊を拝し奉るのみこそ信心の根本と教えているのは誤り｣ともいっていることを、どう弁明するのか。

　御法主上人猊下に反逆し、信徒を利用するだけ利用して、自分の立場が都合悪くなると態度を一変してけなし出す。そういう古谷がアメリカに行って何をしようとするのか。アメリカの人々にはまことに迷惑なことだ。