檀徒をだます正信会

(57･4･11付)

　｢継命｣など、正信会の機関紙では今、盛んに檀徒づくりを呼びかけている。なかでも正信会会長の久保川法章が発行している｢仏生｣四月号には｢今月が最後だ、折伏目標達成に奮起しよう。相手も必死で防衛しているので魔との戦いである｣などと、必死のあおりよう。

　更に｢資料を配布するだけでも折伏になり、功徳になる｣とまでいう始末。

　ところで、この資料というのは、一部俗悪週刊誌に載った正本堂を冒涜(ぼうとく)した記事をコピーしたものなど。およそ日蓮正宗において折伏とは、御書に基づき日蓮大聖人の正法正義を知らしむる実践であることはいうまでもない。それを俗悪週刊誌のコピーを配るだけで｢折伏になり、功徳になる｣とは、思わず噴き出したくなる。いかに正信会が宗義をないがしろにしているかが、よく分かろうというもの。

　もとっも、檀徒に対して“成果を出さねば除名し、整理するつもり”といってきた久保川。檀徒を動かすためには、御書よりも週刊誌の方が手っ取り早いと思案してのことか。

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　この久保川の大謗法は｢戒壇の大御本尊と雖も、即久遠元初の自受用報身如来であると断定できない｣との言で、広く知られているところ。宗門より擯斥(ひんせき)されたその後も自らの謗法を悔い改めるどころか、御書を勝手にねじまげて解釈し、自己の正当化を図ろうとしている。

　そのあらわな例が｢仏生｣四月号での一文。久保川は、大聖人が三類の強敵と戦いきられた尊い事実を記された御書の御文を引き｢現在では恐らく私が『外見の如くば日本第一の僻人なり』の文に相当するのではないかと思います｣と。全く笑止、笑止。

　先にも｢正信会の僧侶のみが大聖人一人しか身読していないという『数数(しばしば)擯出せられん』と云う経文を身読している｣と大見得を切っていたが、御法主上人の御指南にそむき、宗旨の根本である大御本尊を否定しておきながら、御書を身読しているとは、まさに噴飯もの。傲慢ぶりもここまでくるとこっけいだ。平然と大謗法の言動を続けながら、檀徒達を逃がすまいと、自己を大聖人になぞらえようとする魂胆は見え見え。実に浅ましい。

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　かつてはこの久保川、｢蓮華｣誌上(五十一年十二月号)に｢信心の根本｣と題して｢如何に正しい御本尊を拝んでいても、御法主上人の御指南にそむき、御書を勝手に解釈し、異義を唱える者は、絶対に成仏することは出来ないのであります｣と述べていた。自身が主張したことと、全く正反対の所為に陥った久保川ら正信会。信仰の本義を失った転落ぶりが哀れだ。